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7月のご挨拶

遅い梅雨とともに蒸し暑さがやってきて、いよいよ夏到来です。水害は困るが降らぬも困る。勝手なことですが、所詮は利便こそが暮らしやすさです。都合のいいに越したことはありません。と言うより都合の悪さをいちいち言挙げする世の中です。誰々の所為にして口を極めて非難して自分は何もしない。さすがに天災に対しては諦めが共通認識としてありますから、警報が遅かったの聞こえなかったの、以前の災害や水不足の反省が足りぬとやら砂防ダムが役に立たぬとかあれこれ批判は湧き出ますが、仕方ないのうで誰もが収めます。それでもTVはダムの底が見え始めると大事件然として騒ぎ立てます。このまま降らないでいると(そんなことはめったにないのですが)いついつには給水制限になる、こうなるまでに水源の確保はできなかったのかなんて、あんたは何様?の大上段で批判します。雨の少ないのが誰かの所為なんですね連中にかかると。自分に都合の悪い事を誰かの所為に押し付けて大叩きして自分は知らん顔してる。大雨の時もそうです。早く逃げろと言いつつ、人身事故を待ってる。誰かが家ごと流された、避難途中に行方不明になった、屋根の上で手を振ってる人がいる・・。TVカメラのヘリコプターの手配の良さはどうです。災害報道の建前ですが、その実は他人の不幸を探してる、蜜の味です。ヘリ会社も儲け時ですから値を釣り上げて待ってますし。と、どこでも需給はそれなりに釣り合っているというわけです。天災は忘れた頃にやってきていたのでしたが昔は、今は年中行事の如くです。それもこれも雨には降られるのみ、風には吹かれるのみの人の無力さの宿命です。天を恨みつつ天に祈るしかないのです。人の営みを象徴してますねぇ。
今月もよろしくお付き合いください。

2019.7.1 弘田直樹

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