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9月のご挨拶

 

今年も暑い夏でした、で終わるのかと思いきや先月末は梅雨を思わせる長雨、さらには朝夕の凌ぎやすさ。最近は9月までが夏のうちの筈ですが早々に蝉も泣き止んでしまいました。気候変動天候不順が言挙げされて長く経ってますが、暑かろうが寒かろうが、大雨も大雪もどれも地球温暖化とやらに帰していいんでしょうか。北極南極の氷が解けてきた、海水温が下がらない、現実に世界中の平均気温が上がっているという証拠は出ているようですが、それが二酸化炭素の排出過多、つまり世界中で熱を出し過ぎという単純因に納まるのでしょうか。昔から私は眉唾に思っています。かつてゴアさんでしたかが不都合な真実なんて本で告発したのでしたね、化石燃料の有限さへの危機感をリンクさせた謂いでした。このままでは地球がおかしくなる、石油が枯渇すると。でもそのうちにアメリカでシェールオイルが発見されて、いまやアメリカが世界第一の産油国となってこの話はパタリと沙汰止みです。ホルムズ海峡問題はまた別の話です。民主党政権時代にルーピー鳩山がCO₂の排出を何分の一にするとか何とか勇ましいこと言うてましたがあの京都会議での決定は排出権の売買なんてディールの話に化けてしまって、大口の米中が参加せずに結局これもうやむやでした。暑い寒いや距離時間を電気や石油の利用で克服してきた人類でしたが、進んできた道は戻れません。文明の利器のなかった時代には決して戻れません。だが自然は回復できるだろう、そういう反省と罪滅ぼしのような気持ちを込めてあれこれ綺麗事を並べるわけですが、先進国のやってきたことを後から追いかけて来る国にやるなとも言えないわけです。核不拡散条約のあの不条理さと同じ構図です。アマゾン原生林はブラジルの国益の為にどんどん燃やされてます。こうなればなったで世界は非難します、あそこは世界の肺だと。理科で習った光合成の大工場、地球上に酸素を供給する大工場というわけです。でもどの先進国も開発の名のもと自国の自然を次々に破壊してきているのです。ブラジルだけじゃないです、北京のあのスモッグをどの口が非難できましょうや。地球は一つ。言うは易しです。

今月もよろしくお付き合いください。

2019.9.1        弘田直樹

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