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6月のご挨拶

五月晴れとは薫風そよぐ初夏爽やかな晴天を言うのではなく、梅雨の合間の晴れの日を指すのだと知ったのはいつのことだったか。暦には昔から興味があって、旧暦新暦の違い、朔と望の意味、閏年だけでなく閏月があると知った時、潮の満ち引きは月の満ち欠け、それは即ち旧暦(太陰暦)そのものだと知った時の知的興奮はよく覚えてます。十五夜も中秋の名月も七夕も、実は現行の太陽暦では全く時期外れ(ひと月早い)のナンセンスであると知った時は憤りさえ感じたことでしたが、春分秋分、夏至冬至、立春立夏立秋立冬などは現行暦と同じ(二十四節気)で、季節の呼び名として現代でも一般家庭に浸透している節分とか彼岸、八十八夜、二百十日、土用等の期日は雑節(ざっせつ)と呼ばれ、二十四節気を基準に決められている、節分は立春の前日、八十八夜、二百十日はそれぞれ立春から数えての命名、夏も近づく八十八夜であり、台風がやってくる頃二百十日なのだと、理由なり由縁なりを知るとまたこれが面白い。雑節には入梅という美しい日があります。芒種六月六日から六日後、およそ三十日後に雷鳴で梅雨は明けるとされているそうです。いいですねぇ。ちなみに梅雨とは梅の実の熟する雨の意だそうです、何と匂い立つような。こういう文化に包まれた国に私達は生きているのです。幸せなことではありませんか。美しき国。安倍さんじゃありませんが、美しさを実感しますね。こういう感性を持ち合せていることへの感謝です。

そう思われませんか.

2014.6.1? 弘田直樹

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