5月のごあいさつ

薫風そよぐ頃という表現がぴったりの、まぶしい陽射し、少し汗ばむ気温、頬を撫でる風のさわやかさ。4月の下旬から5月の上旬、わずかな間の爽快感。

と、頭ではわかってて、気持ちの良さも知らぬではないのですが生来の出不精、筋金入りのインドア指向者はたまに外に出た時の眩しさに負けてしまうわけです。そして陽射しに負ける。ものの30分、天日の下に居るだけで調子が悪くなります。お前はミミズかオケラか。すぐに顔がヒリヒリする。なんともヤワです。元々がピクニックやら遊園地やらが苦手の閉じこもり気質にさしてこの仕事です、アウトドアに全く縁のない暮らしをしてきたわけです。

子が小さい頃はそれなりに連れて出たと思っていますが、これは連中とは記憶が違うかもしれません。かといって若い頃は海水浴にはよく行きました、外が全くいけないわけでもないのですが、釣りにキャンプに山登りにと日曜には家にいないタイプではなく、この季節をさも楽しむような振りはできるのですが実は他人事、頭でっかちなのではあります。孫ができて、あちこちに連れて出ている写真を息子や娘が送ってくるにつけ、こりゃ立派な反面教師だったなと苦笑いすることなのですが、この季節は何か急かされているようで実は苦手なのです。

つくづく面白くない男だと我ながら思います。自分では気づいていますが、本性は根暗いのでした。と何を愚痴ってるのかとお思いでしょう、すみません。爽やかな季節、どうぞお楽しみくださいと言いたいのでした。今月もよろしくお付き合いください。

2017.5,1 弘田直樹

4月のごあいさつ

先月次女が嫁いで、これで3人の子がそれぞれ所帯を持ちました。

親の責任なんてことはそれほど思ったこともなく、子育ての最中は目の前の出来事に当たるしかないことでしたし、しつけとか教育とかはもちろんちゃんとせねばならぬと思っていましたが、こちらも若い時でありますから、今から思えば恥ずかしいやらみっともないやらのこと事も多く、良かれと思っての行動や言動も酷い独善だったと、大人になり人の親になったわが子に指摘されて気がつくことが多いことではあります。が、子への仕送りが終わった時のひと段落とはまた違う、次女の結婚式の後のあの感情はこちらの人生の大きな区切りを知らされることでした。

二人で所帯を持って、また二人に戻る。両親が、祖父母が、またその父母が、誰もが皆繰り返してきたことですが、その順番が来て初めてわかる感覚です。子が成人するまで、子が社会人になるまでなどなど親の責任論の定義はあるのでしょうが、責任がどうこうではなく人生の季節感が否応なく身に沁みた末っ子の結婚式でした。

こちらも十分に歳が増えましたから、こういう時期にこういう思いにさせてくれてことを感謝するべきなのでしょう。還暦を過ぎてまた二人の暮らしが始まる。言葉にすれば格好よく聞こえるこの現実を心新たに迎える桜の頃です。

2017.4.1 弘田直樹

3月のごあいさつ

母校の同窓会の世話をしてますので卒業式に呼ばれます。3月は母校柳井高校の卒業式で始まります。少子化を実感する時でもあります。子供を相手にする仕事でないので、普段は何かの文章に昔と比較した数字を見るとか、少子高齢化という今やお題目となったフレーズを見聞きするとかするだけですが、こういう具体的な場面はやはり衝撃的です。自分の世代や自分の子供の世代(の記憶)と比べるわけですが、体育館の混み具合が全然違うのですね。私達の頃は全校生徒が入ると体育館が一杯いっぱいだったものですが、今は半分くらいです。卒業式は父兄も参列しますが、それを含めても十分に隙間があります。一学年が150人です、全校で450人。私達の頃は一学年350人くらいいましたし、それこそ団塊の世代の頃は500人を越えていたわけですから、隔世の感とはこのことです。現在、公立高校は学区制限がなくなり県内どこの高校でも進学できます。柳井高校では20%ほどが旧学区外からの入学生だそうです。また、別の数字ですが柳井市では昨年に誕生した赤ん坊は200名だったんだそうです。ええ?全員を一つの学校で賄える数字です、このまま成長していけば中学も高校も選択肢すらなくなりそうです。子が生まれない、子が少ないのは大現実問題なのです。県内でも少子化の一番厳しい地域なのだそうです。はぁ。長女は三人の母になって貢献しているわけですが、余所に嫁いでいるし。政治行政の不作為ではなく、これが、増えれば減る、満ちれば欠ける大自然の法則なのでしょう。年寄りが一定数いなくなれば(底を打てば)赤ん坊も増え始めるのでしょうね。もちろんそんな単純な因果ではなく、若い者達が子を為そうとする新たな動機づけが現れるのでしょうが。そういう波をかぶるしかないのだと思います。そうこうしているうちに私の寿命はついえましょうが。

今月もよろしくお付き合いください。

2017.3.1 弘田直樹

2月のごあいさつ

毎年書いていることですが一月は去ぬる(いぬる)のです、あっという間に月が変わります。立春節分と続きます。別に正月気分にいつまでも浸かっているのではないですが、どころかイラチの私は3日の正月休みが長いと思う方です、仕事の挨拶で一月に特有の台詞がありますし(今年もよろしくお願いします)そういう感覚でいるうちに二月になってしまうというのが実情なのでしょう。年度末にかかり、あれこれ会合や会議の多いのもこの時期の特徴です。冬に特有の感染症、インフルエンザや嘔吐下痢症も待ち構えてます。皆様におかれましてはどうぞお自愛のうえお元気にお過ごしくださいませ。

トランプさんの「放言」が続いて、日本だけでなく世界中がバタバタしている様相です。世界第一の大国アメリカの大統領の発言ですから影響力が小さいわけもないことですが、いささか調子に乗りやがって!の観も少なくないことです。が、何かを変えてやろうとして実際にそれができるのは、新しい役(権力)に就任早々の時期です。バババっとやってしまう。そうできるのは周りも慌てている時こそなのです。周りが諌める間もなく、ではなくその間を与えずに決めてしまう手法。今こそ、なのです。それを知ってやっていることでしょうね。政治を知らぬとの非難をいつまで凌駕できるか、このスピードがいつ鈍るか。トランプ劇場はいきなり盛り上がってます。

2017.2.1 弘田直樹

2017年新年のご挨拶

丁酉、明けましておめでとうございます。旧年に倍してのご愛顧ご厚情賜りますようお願い申し上げます。5回目の年男、還暦です。申酉の学年ですので同級生の多くは既に満六十歳に届いているのですが、早生まれの組が今年追いつきます、私もその一人です。冒頭丁酉と書きました、ひのととりと読みます、この意味を知った時には感心したことでした。墓地に行くと昔のお墓の横に建立年が削ってあるでしょう、あの漢字二文字が年を表しているのです。壬申の乱、戊戌戦争とかがこの呼び名です。保元の乱とか寛政の改革とか、こちらは年号です、天皇さまの御代を示す年号、昭和、平成の類。丁酉系はこういう規則です。五行十干と言います、お聞きになったことありますか。安倍清明の陰陽道の世界ですが。木火土金水の五行、それぞれ兄(え)と弟(と)に分けて、甲乙丙丁・・の十干の読みに当てはめる。甲はきのえ、乙はきのと、丙はひのえ、丁はひのと・・。それと十二支を組み合わせます。子丑寅卯辰巳のあれです。十と十二の列の組み合わせですから、甲子、乙丑、丙寅、丁卯となって、それぞれはきのえね、きのとうし、ひのえとら、ひのとう、と読みます。甲子園、甲子夜話とかはこれが語源でしょう。甲子からはじまってそれぞれの列を繋いで行って再び甲子に戻るまでは10と12の最小公倍数は60ですから十干は6回、十二支は5回繰り返すのです、それが還暦というわけです。今年が丁酉ですから来年は戊戌、つちのえいぬ。昨年は丙申、ひのえさる。ひのえうま年生まれの女の子がどうのこうのという迷信がありましょう?ひのえうまとは丙午です、こういう組み合わせになる年があるのですね。妙な蘊蓄話になってしまいましたが、日本の古来の文化を愛でつつ、60歳を楽しもうと思っております。今年もよろしくお付き合いください。

2017.1.1 弘田直樹

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