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8月のごあいさつ

最近の天気予報の詳しいことお気づきになっておられる方も多いと思います。いえ、つまりそれはそれだけ私がTVをよく見ているということで、TV見ない人や天気予報見ない人には何のことやらではありましょうが。ちなみに私のこの知識はどこから得ているかと言えば昼のTBSのワイドショーです。人気(なのでしょう)の男天気予報士が上手に詳解するのです。15分くらいありましょうか、天気予報にすれば長尺ですね。気象衛星からの映像がうんと詳細明瞭なものになったことが予想精度を大きく引き上げているようです。台風は海水の温度が高い所で発達する、台風の辺りでは反時計回りに風が吹いている、周囲にある湿った空気を吸い込む、停滞する前線(梅雨前線)を刺激して大雨を降らせる、高気圧がその進路を妨げるので高気圧の縁を進むしかない、今夏は太平洋高気圧の勢力が強くなく張り出しが広くないので台風の北上を許している等々、あれこれ小道具を作って立体的に説明します、人気コーナーになってますから予算もかけられるのでしょう、説明内容も科学的学問的な方向に傾きます。が、平易に話そうとの意図が明らかで素人にもわかり易いのです。人気が出る筈ではあります。進路や雨量予想だけではなくて、あれこれの説明が面白いのです。人の知識欲ってのはレベルが合えば(専門家がバカの壁を立てなければ)どんどん刺激されるんですね。が、ここがポイントですが、予想技術や精度はどんどん向上しますが、所詮はそこまでで、対応対策は奈良平安時代のものと大差ないのです。雨には降られるのみ、風には吹かれるのみ、水が溢れれば浸るのみです。来ますよ来ますよ、用心してください備えて下さい早く避難して下さいと叫ぶばかりです。この台風を太平洋上で潰してしまおうという発想はないのですね、いえ、できるできぬの現実論ではなくて。北京五輪の時に開会式だか閉会式だかに雨降らさないように近くの雲に何やら打ち込んで対処してましたよね、あの一連でなんとかならぬのでしょうか。と、こう言いながら荒唐無稽と嗤っているところ、天災は仕方ない、被るしかないという万古不変の真理はこの技術の時代にもヒトの心の重しになっているのだろうと思うことです。

暑さに負けぬよう体調維持にはくれぐれもご留意ください。

 2015.8.1 ?弘田直樹

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