6月の挨拶です。

インフルエンザ騒動、さてどう落ち着きますやら

やがてA香港型とかソ連型と同じようにAメキシコ型あるいはA中北米型とか名前がついて普通の季節性インフルエンザに伍されていくのでしょうが(とは言え、この時期のインフルエンザは「季節はずれ」ではありますが)、予想通りの大騒ぎでした。何年も前から学者達が、来るか来ないかすら定かじゃない新型インフルエンザの恐怖を煽り立てて、ほとんど狼少年状態になっていたところへ今回の騒ぎ、メキシコだけならさほどのことじゃなかったんでしょうがビールスがアメリカへ飛んで、WHOやらCDCやらが矢継ぎ早に声明を出す、洋物の権威にからきし弱い日本の学界(学者)が政府に採らせた水際作戦は折り悪く大型連休に重なって全くのザル処理、機内で発熱した者しか挙げられない不十分は保菌者(保ビールス者)をあちこちにばら撒く結果となり、正直申告した高校生が芋づるで捕まり「集団感染」。なに、あれだけ大勢が流行地へ旅行して帰ってきてるのです、中には高熱出したのも居るでしょうし、感染者もいたはずですが保健所が追跡したなんて言ってますがその実は自己申告です、東京にあれだけ少ない筈もないことでしょうに。あれだけ報道されて、無理矢理隔離されて、罪人扱いされるくらいなら熱や辛さも辛抱しようと考えても不思議じゃありません。飛行機乗り合わせの濃厚接触者の中には連日報道された感染者数にカウントされない感染者もあったはずです。つまり顔を出さない感染者がきっと何倍何十倍もいたんだろうという推測です。そして、神戸のレベルの発症者数で発熱外来がパンクすることがわかりました。疑わしい症例を一ヶ所(数箇所)に集めてふるいにかけるのですが、何百人のレベルでパンクします。何が足りない?判定器具も、防御服も、スタッフも、場所も、予算も、ビジョンも何もかも。だから、今回のドタバタを是非まとめて次、悠長に言ってられません、毎冬のことなんですから今年の冬には本当に人殺しビールスがやって来るやもしれません、次への備えに生かしてもらいたいと思うのです。感染者がない当地でもその準備段階で感じたこと、これは神戸や大阪では怒りにも変わっていたでしょうが、なんと行政は金を出しませんよ。これで準備してくれ、とドカンと都道府県の医師会に金落とせば、それぞれが責任感じて構えましょうにね。法律との照合や制度の整備ばかりに熱心で、具体的な対応が遅く且つ「あれはできません」「これもダメです」ばかり言って、しかも他人(医師会)はただで働かせようとする、予算がありませんの一点張り。なんとお寒い限りです。

殺人ビールスが来た日には諦めるしかありません。

何人か死んでからやっと動き出すのがオチです、しかもゆっくり。国はあなたを守ってなんかくれませんよ。国が守るのは体面です。先進国としての、公衆衛生先進国をしての対外的体面です。そう知ったことです。

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