■ 我が愛しのビートルズ ?その2?

ビートルズのレコードデビューは1962年10月5日。シングルレコード「Love Me Do / PS.I Love You」でした。2枚目のシングルが「Please please me (’63.1.11)」これで彼らはイギリスで大ブレイクします。元々はロイ・オービソン風の朗々たるテンポの曲だったのを、アップテンポのあの調子に変 えたという裏話を「アンソロジー 1.」でポールやプロデューサーのジョージマーチンが教えてくれています。歴史はこうして作られていくのだ、とドキドキします。後に続くのが「From me to you (’63.4.11)」「She loves you (’63.8.23)」「抱きしめたい (’63.11.29)」と、この順番です。何という強力なラインナップなことでしょうか。こんな曲で押してこられたら、聞く方は参ったするしかありませ んよ。しかもその間に「Please please me」「With the Beatles」と2枚のアルバムも出しています。すごい勢い。これでイギリスがひっくり返りました。彼らはイギリスの音楽シーンをひっくり返したので す。そしてアメリカにも飛び火しました。でもいきなり燃え上がったのではありません。実は Please please meも From me to youもアメリカでは受けなかったのです(ワシントンでのライブ映像1.の中で、ポールが Please please me の演奏の前にそう喋っています。もちろんワーワーキャーキャーで誰も聞いていませんし、MCとしてはスベッているのですが)。当初は大手レーベルが相手に せず、弱小レーベルからリリースするしかなかったという事情もあったのですが、しかしイギリスの様子を見たキャピトルが「抱きしめたい」をリリースした途 端( ’63.12.26)火がつき、そのままチャート1位を獲得、その勢いを駆って、’64..2.7 アメリカ上陸となったわけです。そして、数々の映像 2.で残っているように、ビートルズはアメリカもひっくり返したのです。ビートルズマニアは世界中に溢れ、良識ある大人達が眉を顰めるという社会現象も引 き起こしていきます。我が日本では「エレキを弾くと不良になる」と全国の高校中学が大まじめにそう言って憚らなかった時代を招きます。寺内タケシが言うが ごとしです。私はその尻尾にぶらさがっている世代です。そういう空気を覚えています。’64といえば昭和39年、東京オリンピックの年、私は小学2年でし た。中学生高校生の兄ちゃん達が、ベンチャーズやビートルズ(あのころは、私の記憶が正しければベンチャーズの方がうんとブームでした、テケテケテケの方 が印象に強いです)のドーナツ盤を45回転レコードプレイヤーで鳴らしていたのをよく覚えています。今は昔のお話です。◆ザビートルズ アンソロジー TOBW-3201~05 (DVD)
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